タンパク質摂取で筋肉づくり?

 少し強めの筋トレをすると筋線維が少し損傷し、身体はそれを補修するためにトレ―ニング後のタンパク質代謝を亢進させます。このことから筋トレ後のタンパク質摂取(変換されてアミノ酸になる)が重要といわれています。ただし体重当たり2g以上のタンパク質摂取は、余剰タンパク質としてグリコーゲンや中性脂肪に変換され肥満を招くことと腎臓への負担となることが指摘されています。
 また摂取量が体重当たり0.5g以下の場合も食品タンパク質由来の血清アルブミン値の低下(4mg/dl以下)をまねき筋量減少や血管や免疫細胞のトラブルを引き起こします。特に運動をしない人でも体重当たり0.8g程度の摂取が推奨され、筋力トレーニングを継続している場合は体重当たり1.7g程度が上限とされています。つまり筋肉再生量に見合ったタンパク質摂取が重要なのです。
 タンパク質相当量は食品によって異なり、100gあたり豆腐で5g、魚や肉で20g、牛乳で3g程度です。ちなみにご飯も2.5g、ピーナッツは25gもあります。
 スピード持久力の要である筋グリコーゲン蓄積のための高炭水化物摂取の「グリコーゲンローディング」という方法は有名ですが、プロテインローディングというものはありえないので注意が必要です。また、いわゆる「アミノサプリ」はタンパク質をアミノ酸に変換するプロセスを省いているのでよりはやく吸収されるのですが、食品以外のサプリメントの摂取には配慮が必要です。
 一方同じアミノ酸でもBCAA(分岐鎖脂肪酸):「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」はエネルギー供給系にかかわってくるので持久系運動でも運動中や運動終了後の摂取が進められていますし「顆粒状スティック」は携帯が可能なのでマラソン中の補給などに適しています。ただし、こちらも適切な糖質摂取との組み合わせが重要で、私もフルマラソンで使ったことがあるのですが30Km過ぎたあたりからは「ジュース」などの甘みのあるものが摂取したくなってきました。単一のサプリメントですべてをまかなうことは困難なようで、やはりバランスの取れた栄養摂取を心掛けることが必要なようです。 

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