運動後のサプリメント摂取は?

サプリメントはあくまでも「補助食品」です。また「劇的効果」をうたったものは「ドーピング禁止物質」を含んでいる可能性があります。最近子どもの摂取で問題になっている「エナジ―ドリンク」も高カフェイン含有でドーピング規制量と急性中毒の危険性が指摘されています。
基本的には日常の食事で、3大栄養素であるタンパク質(P)、脂質(F)、糖質(C)のPFCバランス(P:20、F:15、C:65)とビタミン・ミネラルを摂取して、活動量に見合ったカロリー摂取に注意をしていれば十分です。
ただし激しい運動終了後の生体反応では、筋グリコーゲンが消費されていて早急な回復をはかるための「糖質補給」や筋の修復のための「タンパク質摂取」が有効であることも指摘されています。身体機能の回復過程でこれらの糖質やたんぱく質が不足していると筋や血液、免疫細胞などを分解してエネルギーをつくり出してしまう可能性があるからで、女子長距離選手などの過度な摂食制限による弊害も指摘されています。
糖質は筋肉や肝臓のグリコーゲンへ、タンパク質はアミノ酸に分解され筋組織の修復や分岐鎖アミノ酸(BCAA)からエネルギー補填に利用されます。運動後30分~1時間位はこの「修復反応」が亢進していますので激しい運動後のおにぎりやパン、牛乳などの補給が有効とされています。
このことから特別なサプリメントでなくとも構わないのですが、食品の保管・保存や携帯性を考えてゼリー状やタブレットや粉末のものが利用されています。
また、運動中(スタート前も)の水分とミネラルの摂取もパフォーマンス維持のために重要なことが指摘されています(先日NHKでの日本競歩陣へのサポートでも紹介されていました)。

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